かなり昔で、どこで見たのかも忘れてしまったが、こんな記事があった。
仕事は、上の命令に従うこと。
自分で考えないとか、応用力が無いとか、そういう話だったような気がする。
命令に従う、マニュアル人間。
クリエイティブではなく、画一的な機械人形。
自分で考えて、応用して、作り出す。
素晴らしい自由。
そちらのほうが良いと思うだろうか。
さて、あなたはどう思うだろうか。
私は、命令に従う機械人形のほうが良いと思っている。
例えば、仕事で失敗をしたとする。
謝罪と、原因究明と、対策を求められる。
では、その失敗は、過去に一度も起こらなかったのだろうか。
新規プロジェクトならあり得るが、既存の事業ならばそうではない。
個人では初めての体験でも、組織としては初めてではない。
同じ失敗を繰り返す組織は、成長していない。
失敗を元に、対策が立てられマニュアルに盛り込まれる。
マニュアルを順守することで、失敗は回避される。
過去の積み重ねを引き継ぐことで、組織は成長する。
成長すべきは個人ではなく組織だ。
マニュアルや上の命令に従うこと。
それこそが仕事である。
そんなバカなと思うか?
仕事では結果を出さなければならない。
給料以上に会社の利益を出せなければ、雇用し続ける価値は無い。
結果を出すには2つの方法がある。
1つ目は、結果が出るまでやり続けること。
優秀な頭脳を用意するか、サービス残業をやり続けるかだ。
2つ目は、結果が出る方法でやることだ。
方法を知っている人を探しだし、殴ってでもやり方を吐かせる。
そして、その方法に従うことだ。
素人がいくら考えたって、ロクな答えは出ない。
下手な考え休むに似たり。
時給で雇われていたり、早く帰りたいのなら、考えないほうが良いのだ。
アミバ流北斗神拳は最強ではない。
自分で考えるとは、優秀な頭脳を持った人間のやることだ。
リスクや責任や覚悟を背負い、反対する人間を押し切ることだ。
覚悟が無いのなら、その思考は遊びであって仕事ではない。
趣味で判らないことはネットで調べればよいが、職場で何時間もネットに浸っているわけにはいかない。
さっさと知っている人に訊け。
訊けるのは初心者の特権だとか、質問の仕方も技術だとか。
それ系の本にはたくさん載っている。
もちろん、考えることは必要だ。
自ら考え、提案し、現状に甘えることなく改善し続ける。
過去の常識や枠組みに囚われず、詰まらない事情をぶっ飛ばしてイノベーションを起こす。
素晴らしいことだ。
だがそれは、優秀な頭脳を持った人間のやることだ。
あなたは、その優秀な人間なのか?
例えば、それが評価される世界だとしたら。
優秀な頭脳を持ち、革新的な結果をもたらせる人間以外。
全員の首が飛ぶということだ。
マニュアルや命令に従うというのは、優秀でない人間のためのセーフティーネット。
優秀でない人材でも、利益を出す戦力として活用することができる。
その分、優秀な人間は利益の高い業務に集中できる。
下の人間はマニュアルや命令に従い、上の人間は責任を取る。
それこそ組織の在り方だ。
だから、何も考えない機械人形だって立派な組織の一員だ。
間違っているのは、命令を無視した上、素人考えで時間を費やし、結果を出せないこと。
アミバ流北斗神拳は最強ではなく。
下手の考え休むに似たりなのだ。
ラーメン屋でラーメンを注文したのに、冷やし中華のメニューを考えるために何時間も待たされてたまるか。
正しいかどうかではなく、命令に従うかどうかが問題である。
塩ラーメンを注文されたら、どんなに美味くても冷やし中華ではダメなのだ。
正しいかどうかを判断できる、問題が起きた時に責任を背負える。
その器があるのか?
当然、そうならなければならない。
優秀な頭脳を持たなければならない。
だが思い上がるな。
セーフティーネットに生かされているだけだ。
個人の成長は、会社の利益には関係ない。
勉強や成長は家でやれ。
そんなものは仕事ではない。
もし、個人の成長が求められる世界ならば。
永久に終わらないサービス残業が続くことになる。
自分で考えるとは、そういうことだ。
自由が欲しければ不安を背負え。
安心が欲しければ不自由を背負え。
背負う、支払う、失う覚悟が無ければ、何も得ることはできない。
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