2016年4月14日

理想のモノづくり

高品質低価格は悪だ。

努力やコストを払って良いものを作っても、それを理解されず。
必要以上に良いものが溢れ、安く安くを求められ。
高品質低価格を当然として文句ばかり、もしくは興味を持たない消費者。
報われない作り手。
安いものが投げ売りされ、使えるものが捨てられ、ゴミが溢れる。
もう、そんなことを続けるのは辞めたらどうか。

 

仮に、高品質低価格を辞めたらどうなるだろうか。

品質は下がり、価格は上がる。
そこそこのものが、そこそこの値段で売られる。
売れなくなり、給料は下がる。
物価が上がり、収入が少なくなる。

愛される物だけが作られ、大切にされる。
GDPが下がり景気は悪くとも、幸せがあるのではないか。

 

中国(広州市)に行ってきた。

都市部にあるファミレスの店長の月給は3500元、およそ7万円だ。
日本の3分の1以下くらいだ。

対して、物価はさほど変わらない。
主に下記の2種類がある。
・日本より低価格→品質が悪い。
・日本より高価格→品質が日本並み。

要するに、日本と同等の生活をしたければ、日本より高くつく。
しかも給料が1/3なのだから、察するにこのような気持ちだろう。

手の届かない高級品が身の回りに溢れている。
いつかは優雅な生活がしたいと夢見ている。

実際、中国人は向上心が非常に高い。
勉強し昇進し、良い生活ができる未来を描いて努力し続ける。

 

高品質低価格ではない世界は、中国にある。

ユニクロは日本の2倍以上の値段。
マッサージやタクシー代は非常に安い。
物が高く、人が安い世界。

 

高品質低価格は悪だという理想を描いた。
その理想が現実になっている中国を見て、これはこれでありだなと思っている。

未来、中国が今の日本のようになったとき。
それはきっと、世界経済の危機だろう。

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