2011年10月28日

CADエンジニアのジュエリーな話_27

27回「CADは高い」

睡眠時間確保のため予定を変更しています。

 

CADで作るのは高級品だ。

 

CADでジュエリーだとか言うと安く思うかもしれない。

工業製品だとか量産。
安いプラスチックのイメージ。

 

それは違う!
CADが作っているのはウン百万円の金型。
ウン千万の建築物。

 

オーダーメイドであり。
最新鋭のソフトウェアと熟練の職人の技が合体した超高級品。

 

以前扱った金型は、私の家と同じ値段。
中小でも、大型のプレス機には億単位をかけていた。

 

CADは簡単。CADは安い。
絶対にそんなことは無い。

 

ジュエリーでも造形してみれば判る。

ペンダント1つの造形。
磨き、チェーン、業者への往復の手間賃。
モデリングの時間。

コンビニのバイトのような時給を得るのに、売値2~3万。
それでもデザイン料は0円。

量産すればいいじゃないかと言うかもしれないが。
複数個売れるようなデザインができるようになるまで何年かかる?
売れなかった分の値段を回収できるか?

ワックスから手作りするのまったく変わらない、むしろ高い。
追加でCADを覚える、ソフトを買う。
さてどれだけかかる?

 

それにチャレンジする人。
その人が作るもの。
それがCADだから安いなんてことはあり得ない。

 

CADが安いと言っているのはモノづくりを知らない人。
あと、CADだけでモノができるってのもド素人。

 

モノづくりを知らないで、値段が高いだとか。
モノづくりを知らないで、安売りだとか。

どちらにも、売ったり買ったりしたくない。

 

新卒の初任給が老後の貯金になるような時だから。
せっかく買うものには愛情を注ぎたい。

モノが溢れすぎていても。
モノづくりを知れば、もっと豊かになれる。

 

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