今日、自転車の修理に行ってきた。
いつもはパンクで今回はブレーキの修理。
なんやかんやで、年1回くらいはお世話になる。
正直、あまり行きたくなかった。
自転車屋のオヤジは怖い人で、絵に書いたような職人。
そこらへんのサービス業とは全く違い、客のこっちがビクビクするような喋り方をする。
直してもらっている間に、キッカリお釣りが無いように代金を用意したい。
いつも手を真っ黒にして、バイクや自転車をいじっている。
机上のお勉強や、マニュアルに従ったバイトではない。
ずっとずっと信頼できる人だ。
以前、私が工場に務めているとき。
上司は似たような職人だった。
腕は確かだが、口が悪く周りから嫌われている。
今思えば良い人だったが、高卒の私には受け入れられなかった。
3Kだの言われ後継者不足だそうだが、それこそ風評被害だ。
職人の口の悪さ程度に閉口していたら、どんな仕事もできない。
言語で伝達できないから、教育は無い。
手を動かし失敗して、怒鳴られて体で覚える。
マニュアル化できないことを習得するから、職人は貴重なのだ。
知的、論理、効率、それも必要かもしれないが。
それは目的ではない、主軸ではない。
純粋に、単純に、モノづくりが好きだから。
加工機の前で寝泊りしたいと本気で思える。
楽しさに気付けば、そんな変態は無数と居るはずだ。
3Kだのと言って遠ざけて、モノづくりを知らない人を量産する。
それでは、どんなに高品質低価格であっても、価値を感じられない。
豊かになれない。
現場の職人を、安くて汚い仕事と思うのは辞めていただきたい。
これから目指すのもいい。
今、務めているのなら、もっと誇りを持つべきだ。
キレイキレイな仕事に憧れて転職するのは、オススメしない。
そんなものは幻想だ。
それは、過去の私。
決して今の仕事に不満があるわけではない。
現場を軽くみた過去の自分を戒めたいという意味だ。
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