2013年2月2日

2030年のモノづくり

日経ビジネス1/14号。
特集「2030年のモノづくり」

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このタイトルを見て、革命後の世界が描かれているに違いないと思った。
今日、本屋に走って買ってきた。

革命という言葉は使われていないが、3Dプリンタやクラウドファンディングにより、一人メーカーになれる素地が整ってきているという話と、実際の起業家の例が載っている。

今起きている革命とは何なのか。
以前それについてブログを書いたとき、私はこの記事を読んでいない。

今起きているのは、製造業の起業、モノづくりベンチャーが生まれる革命だ。
もちろん違う意見があって当然と思うし、是非とも意見を聞きたい。

 

日経ビジネスはビジネスの雑誌だから。
これ以外に、産業用ロボットやカイゼンの記事が載っていた。

品質、コスト、効率、スピード。過去と同じように数字を追っているように思う。
もちろん凄く大切なことだが、私の描く革命とは違う。

そういうものを追っていたら疲れるじゃないか。もう辞めたらどうか。

一般の人がモノづくりを知り体験することによって、価値を再認識する。
店に並んでいる商品の見た目や値段や性能の数字だけを追うのではなく、作る人を見る、作られるプロセスを物語として受け取り、それも含めて商品の価値として理解できる。
生産者も販売をし、販売者も生産をする世界。
モノづくりの価値を、大勢が正しく理解する世界。
そうなれば、安く安くの新興国と価格競争をしなくて済むじゃないか。

生活は便利になったが、幸福にはなれなかった。
毎日遅くまで仕事をして、社畜だブラックだと愚痴をこぼす世界など望むものか。
効率の代価に幸福を失うのなら、そんなモノづくりは要らない。
南の島で釣りをしているのとどっちがイイのか。

 

もう一つ。
先日Facebookの会話の中で出てきたキーワード。

「下町」、「町工場」

品質、価格、物量、効率、この数字に足りないものがある。

それは楽しさだ。
下請けの工場や、伝統工芸の職人は、それを知っている。
本当の本当に価値を理解している人達のはずだ。

私達だって、プラモデルを作ったり、粘土細工をしたり、料理や手芸だって面白いと感じているはずだ。

そこに、効率だのといった数字を持ち込むことで、物凄くつまらなくしていないだろうか。
工場は、とてもクリエイティブで心ときめく場所のはずなのに、3Kだのといった偏見で汚していないだろうか。

 

昔のような温かい下町や町工場をもう一度作れないだろうか。
(いや、その時代は俺まだ生まれてないけど)

素人が手を出した程度では、大手メーカーに数字で負けるかもしれないが。
それだけが価値ではないはずだ。

それに、今まだ残っている職人や、大手メーカーから退職した人を含めれば。
可能性はたくさんあるのではないだろうか。

 

昔、粗悪品だったメイドインジャパンから、ジャパンアズナンバーワンになった。

だからといって、有利でも不利でもない。

これからの世界を築くのは私達、あなたのその腕だ。

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