2013年6月1日

魚は500匹まで

今年のキーワードは、「革命」、「対話」、「真理」
ということで、製造業関係で「革命」と名のつく書籍を、片っ端から注文しまくっていた。

テクテクノロジー革命。非電化とスロービジネスが未来をひらく。

テクテク、ノロノロ、籾すり倶楽部、ナマケモノ倶楽部。
めちゃくちゃユルい言葉が並ぶが、その実、非常に高度なことが書かれている。

以下、要約抜粋。

ナイジェリアで魚を腐らせないために燻製にするが、とても大変で収入は少なく、煙で失明したりする。
そこで、24時間250匹を作っていたのを8時間500匹作れ、薪も煙も少ない燻製器を開発、販売した。

重要なのはその後で。
2000匹作れる燻製器が欲しいと言われたが、断った。

2000匹作れる燻製器では、需要を供給が上回り、雇用が失われ、高価な機械は一部の金持ちしか持てなくなる。

 

魚の数を増やしまくった結果どうなるか、私達は知っているはずだ。

品質と価格を良くしろと急かされて忙しい、それなのに失業者が多く。
消費を煽られ、金がないと嘆き、物はゴミとなって溢れる。
何でも手に入り、不自由が無いのに自殺者が増える。
文明は進歩した、人は努力してきたはずなのに、なぜ幸福になれないのか。

 

品質、価格、物量、効率、速度。
これらが必要なときはあるが、その数字を高めることが良いわけではない。
便利になっても、幸福にはなれない。

スローライフは、早い遅いの問題ではない。
速度とは違うものを見ている。

家電製品に色々な機能を付けたり、価格を下げたり。
高品質低価格は価値ではない。
それは見るべき部分ではない。

医者になるために医者の勉強が要るように、幸福になるためには幸福の勉強が要る。
全員が幸福になりたいと思っているが、幸福についてを学ぼうとしない。

それをしなければ、2000匹作れる燻製器を売るかどうか。という判断はできない。

 

私たちは、幸福を見ていなかった。

 

イチから、ゼロから勉強をやり直さなければならない。
ネットで検索すれば、膨大な情報が手に入る。
電車に乗れば店があるし、Amazonで何でも注文できる。
それなのに、価値とは何かを理解するために、私は教科書を探すことさえ出来ない。

この本を読んで、ついに幸福を見た。価値を見た。
私の望む世界はここだ。

これこそ、幸福の製造に違いない。

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