2014年6月8日

メイカーなんちゃら、3Dなんちゃら

始めに。
これから言うことは、とても浅い考えであることをお伝えする。
そもそも個人的な主観だから真実も何も無いのだけれど、まぁとりあえず。

 

 

メイカームーブメントというのがあった。
革命!とかいうアレだ。

製造業の方々は、冷めた目で見ていたことだろう。
「そんな簡単にできるわけがない」
もっともだし、私もそう思う。
しかし、一つ不可解なことがある。
メイカームーブメントとは何なのか。

3Dプリンタは1980年代の技術である。
理屈はNCフライスとほとんど同じだし。
ローランドDGやオリジナルマインドの低価格な卓上切削機は、ずっと前からあった。
パソコンが普及したとか、特許が切れて製品化どうのは判る。

だが、3Dプリンタの本が出て、テレビや新聞に出て。
銃(?)を作って逮捕された話まで出た。
機械に仕事を奪われるとか、職人が要らなくなるとか。
細胞を積み上げる技術まで同じく扱われ。
ヨドバシカメラやヤマダ電機に3Dプリンタが置かれ、Shadeと並んでいる。

 

おかしくね?
無い無い。ありえない。
そんなことが起きるはずがない。

そんな簡単に扱えるシロモノじゃない。
第一、3Dデータを作れない。
ダウンロードしてきても、造型機に合わせて調整しなければならない。
細い部分が折れないようにとか、データのエラーを無くしたりとか。めちゃくちゃ面倒くさい。
ヘンテコデータでは、はっきり言って、イチから作りなおしたほうが早い。
それができても、店に並んでいるものとは比べ物にならないほどに値段が高く品質が低い。
映像も映らないし電話もできない。ほとんどの場合は形があっても色は出ない。

そして、そんなものを欲しがる人は、ごくごく少数の人間。
その人達は、ずっと昔から粘土細工をやっていて、とっくに自作できる能力を持っている。
それが出来ない人間は、そもそもモノづくりに興味を持っていない。
ガンプラも日曜大工もやらないで、いきなりメイカーなんちゃらにはならない。

 

想像してみて欲しい。
一家に一台、安く早く簡単に、想像するだけで実物が出来る3Dプリンタが設置されたとしよう。
さて、あなたは何を作るのか。
無い。
あったとしたら、あなたはとっくに別の手段でそれを作っている。
だから、3Dプリンタによって、あなたの生活が変化することは無い

では、今のこの状況、これはいったい何なのか。

 

 

「誰かが金を出して、流行らせようとしている。」
目的は判らないが、それ以外に考えられない。

 

 

さすがに「革命!」とか言う人は居なくなった。
大方、製造業のベンチャーが増える。あたりに落ち着いた感がある。
(それもずいぶん前の話)
その話は次回。

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