2014年6月8日

製造業のベンチャーが増える?

今更だけど、メイカームーブメントの話。
最初は革命革命言ってたけど、どうやら無理があったようで。
3Dプリンタとか諸々の何かによって、製造業のベンチャーが増える!
っていう所に落ち着いた。

その手の本を読むと、実際の例がたくさん載っていて。
凄いなぁ本当に製品を作ったり生計を立てたりできるかもしれないな。と思わせてくれる。
もちろん、そんな甘くないのは当然だけれど、それ以前のハードルがあるのではないかと思う。

 

秋葉原と御徒町の中間にある、2k540という所に行ってみた。
木や革や陶器など、職人技でできている絵に描いたような伝統工芸。
素晴らしい製品が並んでいて、見ているだけでワクワクした気持ちになる。

現代のハイテクとは真逆のようでいて。
材料と形状だけでできているそれは、3Dプリンタで作るものに似ている。
そう、3Dプリンタは伝統工芸に近い。

 

仮に、伝統工芸を2k540だとして。
大量生産をヨドバシカメラだとする。

さて、製造業のベンチャーを起こすとしたら。
2k540とヨドバシカメラに挟まれて、どこに価値を見出すのか。

失礼だが、3Dプリンタ単体では伝統工芸の劣化コピーにしかならない。
他の色々なものを組み合わせ長期間の熟練を経て、仮に伝統工芸の域へ到達しても、それでバリバリ儲かるかというとそんなことは無いだろう。
(伝統工芸が儲からないというのは私の偏見かもしれないが)
そんな世界に、喜んで飛び込んでくる人が、たくさん居るだろうか。

3Dプリンタやクラウドファンディングにより、確かにハードルは下がったのかもしれない。
だが、製造業のベンチャーが増えるのは、さほど期待できないように思う。

 

3Dプリンタは既存の産業の一部として取り込まれ、道具の一つとして残る。
そして、それはもうずっと前からやっていることなので、何も変化しない。

 

メイカームーブメントや3Dプリンタが存在価値を見出すとすれば。
伝統工芸でも大量生産でもない、「別の何か」
それを示せなければ、マニアックな趣味の域を出ないだろう。

 

否定的なことを書き過ぎた。
次回はもう少しポジティブに行こう。

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