2014年12月27日

2014振り返り

やったこと、引っ越し。
やれなかったこと、3Dプリンタを作る。

 

8月に引っ越しをした。
実家の近くに引っ越した。
ハッキリ言って必要の無い引っ越し、勿体無いと言う人もいる。
私は、生きる力が欲しかった。
モモ肉とムネ肉はどう違うのか、長ネギが余ったらどうやって保存するのか、卵の賞味期限が近づくとどうなるのか。
電気や水道が有料であることは知っていても、自分で払っていなければ小銭が流れているようには見えないだろう。
生活に何が必要なのか、モノづくりの人間として価値の在り処を求める人間として、知っておきたかった。

1番目の目的は片付け。
何十年も蓄積した実家のガラクタを片付けたかった。
捨てるか、持っていくか。元の部屋を空にする。
実はまだ終わっていないので、さっさとやろうと思う。

2番目の目的は料理。
料理もモノづくりだ。最も身近で奥が深い。理解してくれる人が多く、今までとは違う人や違う話をすることができた。
食べ残しを捨てる気持ちを体験すべきだ。
ずいぶん長い間、何も知らないまま母親に任せて過ごしてしまった。
まるで大学生だが、ほんと、こういうことは体験しないといけない。

3番目の目的は、寂しくなること。
私はずっと、人に恵まれてきた。
家に帰れば家族がいる。学校には友人がいる。
だから、私は人を大切にしなかった。
学校の友人関係は自然とできる。でも社会人では違う。
言葉遣いは機械的な敬語になり、対人関係は義務になってしまった。
個人的な趣味や好き嫌いを抹消した関係で、業務時間が終われば赤の他人。
そんな状態で、意識的に人を見なければ仲間が増えるはずはない。
だから、寂しくなりたかった。人の大切さを知りたかった。
お一人様を満喫する年齢は、そろそろ終わりかと思う。

生きる力が欲しい。そのために一人暮らしをしている。
そう言うと、賛同してくれる人が多い。さほど珍しくはないようだ。

 

3Dプリンタを作る。
残念ながら捗っていない。
11月あたりに発破をかけられて少し再燃したが、正直進んでいない。
造形は週1回くらいはしていて、少しずつ大きなものに挑戦するなど、こちらは進んでいる。

何よりも、モノづくりそのものから外れてしまったように思う。
自動車を作る会社にいるのだが、パソコンばかり見ているうちに、何を作っているのか見失ってしまったように思う。
単に外れたのではなく、物体の存在より概念の階層に行っている。それが良いのか悪いのかは判らない。
同時に、私自身が技術職でやっていくのか、そうではないのか。
技術職でも、いったい何者として食っていくのか、その選択肢が限られ始めていることに気付いた。

諦めたわけではない。
私のモノづくりの中で、具体的な物としては3Dプリンタが最も大きい。
多くの要素、多くの可能性の詰まった、宝箱。
私のモノづくりは、自動車でもロボットでもなく、3Dプリンタなのだ。
ぜひ、完成させたい。

 

3Dプリンタは作れなかったのだが、実は別のものを作っていた。
彼女ができました。

 

今年はまだ残っている。
まだ走れる。

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