2018年7月21日

時間の流れ

中国で仕事をすると、だいたい同じ感想を持つ。
 
スピード感が違う。
 
中国で新しい飲食店ができて、潰れるまでの期間。
日本では、壁の色が変わるだけだ。
 
中国というと、どことなくいい加減なイメージがあるが。
ビジネスでスピードは命だ。
では、そのスピード感はどこから来るのだろうか。
 
・個人の権限で行う。
私はいつも、上司の許可とか、関係者の同意を得てから
みたいな台詞が出るのだが。
「さっさと決めろよ」というのが向こうの見方になる。
なぜ日本人(管理者)なのに決定権が無いのか?という言葉にはハッとさせられた。
決定権が無いなら伝書鳩だ。高い金を貰う管理者ではない。
そんなやつを客先に送り込んでくるのは失礼だ。
検討検討ばかりで何も先に進まない、日本人は礼儀正しく時間を奪う。
確かにその通りかもしれない。
中国は若くても権限が与えられていて、決定権のある人がいれば、そこで決定する。
 
・品質が悪い。
悪い点だが、スピード感には寄与している。
例えば、質が悪くてもそのまま出荷する。
全部が全部悪いのではなく、悪いものが混ざっているが、分別しない。
そこに時間とコストをかけない。
店に並んでいるものも、悪いものが混ざっている。
だがそれは、買う人がちゃんと見ればいい。
その代わりに価格を抑えることができるし、出荷も早い。
日本のように、小さなことでいちいちクレームを言ったりしない。
果物が傷んでいても、店が汚れていても、箱が潰れていても。
中国製だからそんなもんだよね。問題が起きてから打ち上げればいいよね。
ある意味で、心が広い。
人の命に関わる問題は別だが、分野によってはスピード重視のほうがいいこともある。
 
海外はユートピア、桃源郷のように思われる。
(例えばバンコクとか、ハワイとかのイメージ)
 
けれど時間の流れで言うならば、日本のほうが竜宮城である。
 
キチッとしなければならない思い込みに囚われて。
その空気に囚われて、国全体が遅くなっている。
 
○○をやりたい。✕✕が欲しい。
何年も経っているのに、その台詞を言っているだけ。
それでは先に進まない。
 
考えるだけ、議論するだけで前に進まない。
それでは粗悪な中国製に劣る、失敗を繰り返して学んだほうがずっといい。

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