技術屋には色々ある。
自動車の例を説明する。
・完成車メーカー(トヨタやホンダ)
・Tier1(トランスミッションを作るアイシンAW、内装を作る河西工業)
・Tier2(Tier 1向けの部品を製造する)
トヨタやホンダにとってのお客様は一般の消費者で、Tier1にとってのお客様はトヨタやホンダになる。
お客様が神様かどうかは別として、飯を食うにはお客様が必要だ。
ゆえにどの立場であるかによって、頭を下げる相手が違う。
さらにもう一つ、派遣技術者という立場がある。
派遣技術者は、完成車メーカー、Tier1、Tier2に頭を下げる。
その代わり、生産設備を持たずメーカー間を渡り歩く。
ずっと気になっていたことがある。
派遣技術者がメーカーの中で技術の仕事をするならば、メーカーは何をしているのか?
一概には言えないが、例えば業務管理や、どのメーカーを使うかの手続きなどだ。
または頭を下げる、頭を下げさせるような仕事であって、技術とは関係ない業務が増える。
派遣技術者も技術ばかりできるわけではなく、業務管理やコロコロ変わるお客様に頭を下げる仕事が含まれる。
私が言いたいのは、技術屋のプライドはどこにあるのか?ということだ。
以前、家電メーカーは家電量販店にヘコヘコして値下げしたり売り場に人を派遣しなければ商品を置いてもらえないなんて話があった。
Appleが安売りをされないのは、AppleShopで直接消費者と結びついているからだろう。
技術屋だからといって技術だけやっているわけにはいかない。
しかし、ヘコヘコ頭を下げる相手が、本当に技術を高く買ってくれるのだろうか。
技術屋のプライドを、飯を食うのとトレードオフにして売り払ってしまうなら、技術屋の在り方に疑問を持つ。
技術屋のプライドは何処にあるのか、確固たる地位を確立しなければ、この国の技術はプライドと一緒に国外に消えていくだろう。
2018年9月18日
技術屋のプライド
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿