2023年10月28日

三現主義を否定する

三現主義。
机上の空論ではなく、現場、現物、現実を見ろ。
製造業を中心に使われている考え方だ。
 
それはその通りだ。
間違いなく正しい。
だが私は三現主義を否定したい。
 
現場は、その場所に行かなければならない。
現物は、その物を見て触れなければならない。
それはつまり、通勤をしなければならず。
仕事の都合で住む場所や生活を制限されることに他ならない。
 
机上の空論だということは判る。
だが、本当に三現主義は必要だろうか?
 
私は設計者だ。
設計者は現場と物を見なければならない。
だが、常に現場や物に触れられるとは限らない。
 
見たことが無いからできません。
聞いたことが無いからできません。
そんなことを言っている設計者はいない。
 
やってみなけりゃわからない。
ならば、やってみれば判る。
やってみれば、誰でもわかる。
そんなのは設計者じゃない。
やる前に判っていなければ、設計者に価値は無い。
 
本当に見るべきは「現実」ただ一つではないだろうか?
(その現実も、VRやディープフェイクで曖昧になりつつあるが)
リモートワーク、シミュレーション、CADもCAEも、ある意味で虚構である。
現場と現物が無いとしても、現実を見抜く必要がある。
それが設計者の仕事である。
 
私は三現主義を否定したい。
見るべきは「現実」ただ一つであるように思う。

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